「今の社会がお父さん、お母さん世代が作ってプレゼントしてくれたものだとしたら、それを自分たちの子どもたちにただ横流しにするのではなく、どんな社会をプレゼントしたいかなと立ち止まって考え、より良い形に作り変えて手渡したい。」そんなコンセプトで発足したグリーンジャーニーサステナ社会づくり部。11/13. 14にイオンなごやドーム店で環境に配慮した商品を販売するイベントをすることになりました!今日は少し長いですが、開催までのストーリーをお話しします。

1、 暮らしの中のプラスチックを減らすには
2020年5月、第1回目の緊急事態宣言が出て家に一日中いる中で、私たちは暮らしの中で出てくるプラスチックの量の多さに直面します。そこからプラスチック問題について調べ、これは何とかしなくてはいけない!と、2021年2月、まず自分の暮らしの中でいかにプラスチックごみを減らせるかという挑戦をしました。精肉店や鮮魚店にタッパーを持参し「これに入れてください」と言ってみたり。スーパーにある透明の小さなビニール袋は使わず、新聞紙を持参して野菜を入れて帰ったり。1ヶ月ほど続けてみた後に誰もが同じことを言いました。「ものすごく頑張らないとプラスチックごみは減らせないことがわかった」一人一人の努力ももちろん大事だけれど、それ以上に社会の仕組みを変えないことにはプラスチックごみを減らすことは難しいということに行きついたのです。

2、お客さまの声を届けよう
そこで私たちは自分の行きつけのスーパーやよく買う商品のメーカーに「お客様の声」を届けることにしました。「量り売りを導入してください。」「サッカー台にはビニール袋だけでなく新聞紙も置いてみては」「個包装のお菓子は大袋に変更できませんか」などなど。「貴重な意見をありがとうございます。検討させていただきます」というような社交辞令の返信も多かったけれど、実際にその声によりトレイ無しの肉の販売をスタートさせてくれたスーパーマーケットもあり、私たちは声を届けることの大切さを実感しました。

3、会話を対話に
それでもお客様の声というのは一回限りの「会話」。それを「対話」にしてやりとりしながら実際に持続可能な社会をつくる買い物に近づけていきたいと、共に「対話」をしてくれる相手を探しました。その中で、イオンがRE100やSBTの認定を受け、環境対策に力を入れていることを知り、イオンなら私たちの声を聞いて一緒に考えてくれるのではないか、と話を聞いてもらう機会を設けてもらうことになりました。

 

4、消費者の声のその先
2021年4月21日、私たちは初めてイオンの事務所を訪れました。私たちの活動とこれまでの経緯の伝え「今の社会は環境意識の高い人や、生活に余裕のある人しか地球を守れない仕組みになっている。そうではなく、誰もが日常の中でする買い物が当たり前にどれも地球に優しいものであるという持続可能な社会を自分の子どもたちにはプレゼントしたいと思っています」とお話しをしました。その言葉に同席いただいた中山さんが「そんな社会はこれから絶対に必要だと思います。どうでしょう。こんな風に消費者として求めていることをお話しいただく、今日のような場を月に一度ほど持ちませんか」と言ってくださり、私たちとイオンとの「対話」がここからスタートしました。私たちはこんな風に言ってくださる企業の方がいるとことにとても感動し、「きっと良い未来になる!」とそれぞれ小走りで家路につきました。

 

 

2度目の「対話」は翌月の5月11日になりました。私たちは1ヶ月間、毎日LINE上で議論をし、まとめた消費者の声を13ページスライド資料にして持参しました。「プラごみのでないお菓子シリーズ」や「忙しいママの時短料理も脱プラで」「海外のスーパーのようなオシャレ量り売りコーナー全面推し!」など、この時に持参したお父さん・お母さん目線で環境のためにこんな販売方法があったらいいなと思うものばかりです。

 

ですが、緊張しながら9項目全て話終わった後に私たちに待っていたのは「お気持ちは伝わりました。ですが、残念ながらこれらの内容を実現するのは難しいというのが正直なところです」というお返事でした。「理由は第一にコストがかかる。第二にコロナ禍ということもあり衛生面的にNGというものも多い。第三に・・これが一番大事なのですが、果たしてそれを出して売れるのかという問題がある。」ということでした。「私たちも環境に良いものは作りたい。でも10点満点の良いものを出したいと思っていて、消費者の気持ちが2点だった場合、その10点の良いものというのは売れずに結局無くなってしまうんです。だからそれよりも少し下げた5点くらいのものから出していく」その話を聞いて、私たちは企業へのアプローチだけでなく、「消費者の意識の底上げ(2点を10点に近づけていくこと)」も同時に行うべきであることに気づきました。

 

そこでまず、この第三の問題をクリアしようと「次の世代に持続可能な社会をプレゼントするために消費者としてできることがある。日々の暮らしの選択を変えていくこと、意識していくことは、より良い未来に繋がっていくということをより多くの人に感じてもらえるイベント」を一緒に作ることになったのです。

 

5、気付かれていなかった環境に良いもの
持続可能な社会の販売方法を考えるにあたって、他国の様子を取材もしました。ベルギーに住んでいた方にインタビューをした際に「ベルギーでは地球に優しいものと、そうではないものが同じ値段でスーパーに並んでいるんですよ。そして市民は皆自分のためというのではなく、環境に良いからという理由で選んでいたのがとても印象的でした」ということを聞き、他国ですでに実現できていることは日本でも取り入れられるのではないかと考えるようになりました。

 

そこで環境に優しい商品を求めてイオンに探しに行き・・びっくり。すでにたくさんあるのです。しかもそうではないものとほぼ同じ値段で。みつばちを減らす原因になっているネオニコチノイド系の農薬を使っていないお米も、香料を閉じ込めるプラスチックを使わずに天然成分だけでできた柔軟剤も。そして、そのことを中山さんにお話すると、中山さんご自身も「そんな商品があるということを知らなかった。せっかく良いものがあるのにその特徴を商品開発に携わった一部のバイヤーと社会貢献・品質管理の部署だけが知っている状態で、これではその特徴をお客様にお知らせできていなかったはずです」とおっしゃっていました。

 

そこで今回のイベントでは、気付かれていなかった環境に良い商品を集めて、日々の生活の中で「これだったら変えられるかも!」「この値段ならリピートできそう」というきっかけの場を作ることにしました。

 

6、イベントの内容
毎日のように目にし、耳にするようになったSDGs。それはなんだか「子どもたちが学校で学ぶもの」「企業が取り組んでいるもの」というイメージになってきているようにも思えるけれど、実はそれは「日々の生活の中の私たちの選択が深く関わっているもの」です。

フェアトレードのマークのついたものを購入することは「12.つくる責任、つかう責任」に、地産地消のものを買ってCO2を削減することは「13.気候変動に具体的な対策を」に、マイクロプラスチックの含まれていない製品を選ぶことは「14.海の豊かさを守ろう」に、みつばちを減らすネオニコチノイド系農薬を使っていない米を選ぶことは「15.陸の豊かさも守ろう」につながります。

また、買い物をするときに「値段」や「原材料」だけでなく「認証マークで選ぶ」という基準も意識してもらえるよう、持続可能な漁業で獲られた証であるMSC認証のついたツナ缶や、責任ある森林管理のもとで作られた製品であるFSCマークのついたティッシュなど、認証マークのあるものも集め販売することにしました。

 

【未来が変わる選び方 〜グリーンジャーニー編〜】
日時:2021/11/13〜14
場所:イオンなごやドーム店
内容:・認証マークの紹介や、認証マークのついた商品の販売
・SDGs12~15の目標に関連する商品の紹介と販売
・気候変動や海洋プラスチックごみなどSDGs12〜15に関する問題のパネル展示

「生活に余裕のある人や、環境意識の高い人だけが、地球にやさしい商品を選べる社会ではいけないと思うんです。誰もが当たり前に日常の中でする選択が、どれも地球にやさしいものになっている」そんな次の時代のあり方に向けたグリーンジャーニーの挑戦の第一歩です。コロナの感染者数がとっても多い時期に準備をしたので、人を立てずに誰もいなくても伝わる展示に作っていて期間中私やスタッフは特にいないのですが、私のSDGsラジオがそこで一日中かかっています。ただその結果、「イベント」というよりも「いつものお買い物を少し変えてみる」という良いスタイルになったのではないかなと思っています。

 

11/13〜14(14日は17時まで) イオンなごやドーム店の食品売り場入り口、エスカレーター前(地産地消の野菜コーナーのあたりです)。ぜひお越しください。いつものSDGs12〜15にまつわる商品がずらり。CO2削減を考えて大豆ミートのパスタ試してみよう。みつばちを守るネオニコチノイド系の農薬の使われていないお米がイオンでいつでも買えるって知ってた!?いろんなきっかけがそこで待っています。この1日が、ただのイベントではなく、実際に持続可能な社会づくりの第一歩となるように。お近くの方、ぜひお越しいただけると嬉しいです。

 

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